借金地獄の体験談に学べ!これが落ちる理由とその脱出法だ
最近、買物、食事や遊びに出かける時に現金を多く持ち歩かない方が増えてきましたよね。クレジットカードなどは利用すればポイントがどんどんたまるようなサービスが付けられるようになり、それも楽しみでカードの利用がより一層進んでいるようです。
しかし、クレジットカードでもカードローンでも使うと便利なので、ついつい使い過ぎてしまい気がつけば返済が困難な状況になっていることも少なくないのです。さらにその状況を放置してしまうといわゆる借金地獄に陥る可能性がどんどん高くなっていきます。
一旦、借金地獄に落ちてしまうと個人の努力だけでは脱出するのは困難といわれています。そして、その脱出へのヒントを与えてくれるのが実際に借金地獄を味わった方の体験談です。どのような理由で借金生活におち、そして深みにはまり、どのように苦労して脱出したかのさまざまな情報が体験談には含まれています。
そこでその体験談の内容を確認して借金地獄に落ちる理由、その理由に基づく防止策とその脱出方法を紹介することにしましょう。
借金地獄に陥る理由と対策
借金地獄に落ちる理由とは
どのような状態を借金地獄と定義したらよいか明確には決められませんが、ここでは借金が多すぎてその返済に収入の大半を使い日常生活が困窮しているような状態とします。そして、そのような状態になってしまう直接的な原因はクレジットカードやカードローンの支払いの増大によるものですが、その元になった原因は体験談から次にようにまとめられます。
●代表的な借金地獄に落ちた原因
借金地獄に落ちた原因 | さらにそれを起こした要因 |
---|---|
兄弟の借金を肩代わりした | 頼まれると断れない性格 |
一人の生活で遊びまくり無駄にお金を消費した | 無計画な消費体質 |
買物好きで無計画にショッピングしすぎた | 買物依存の性質、衝動買い体質 |
パチンコや競馬などギャンブルに溺れた | ギャンブル依存症 |
キャバクラにはまって浪費した | 恋愛目的の盲目的消費体質 |
喧嘩で相手を怪我させ高額な慰謝料を請求された | 怒りを抑えられない自己抑制力の低さ |
事業に失敗して借金が返せなくなった | 経営能力の不足 |
副業で儲けようと思ったが失敗して借金を作った | 儲け話に安易に乗ってしまう軽薄な性質 |
他人にあわせた買物や飲食で交際費が増大した | 断れない性格、見栄を張る性格 |
表のように借金地獄に落ちた原因は、借金の肩代わり、無計画な遊びや買物、過度なギャンブル、繁華街での過度な遊興、喧嘩・事故、事業の失敗、投資の失敗、過度な交際、といった内容になるでしょう。そのため、必要以上の借金生活にならないためにはこれらを行わないことを意識して生活することが重要です。
それを実行するためには自分がはまりそうな原因(事象)に対してルールを作るのがよいでしょう。例えば、借金の肩代わりとして、保証人や連帯保証人には絶対にならないと決め頼まれれば断り別の方法で支援する、というようなルールを決めて守るのです。
また、ギャンブルにはまって浪費する方は、ギャンブルを一切やめるか、やっても支出限度を決めキャッシングできるカードは処分する、というルールを作ってはどうでしょうか。支出してよい額だけ持ち歩きそれ以外は銀行口座などから引き出さない、余分なお金は財布に入れないというようなルールも作り徹底していくのです。
以上のように自分が起こしそうな事象に対して、自分なりの防止ルールをまず作ってみてはどうでしょうか。それでも効き目がないようであれば、第三者にチェックしてもらってください。親、兄弟、夫、妻、子供や友人などから指摘や叱責を受けるように仕向けておくと歯止めがかかることもあるのではないでしょうか。
根本原因を解決しましょう!
上記では借金地獄に落ちた原因を確認しましたが、その原因を引き起こす根本の原因が存在しています。例えば、借金の肩代わりという原因を引き起こす根本原因は借金を頼まれると断りきれないという性格にあると考えられます。金銭面で望まない、気乗りのしない依頼をきっぱりと断る勇気も時には必要です。
また、無計画な遊びや買物にはまってしまうという原因は衝動的な消費体質が起因していると考えられます。遊びたくなれば気のすむまで遊び、欲しいものがあればお金を借りてまで買ってしまうというような性質ではお金がいくらあっても足りないでしょう。このような場合にはお金を使う行為、消費そのものに対する考え方を根本的に正す必要があるでしょう。
自ら改善することは困難なので、他者に相談して協力を得て何らかの対策を実行していくことが必要と考えられます。性格や性質そのものを変えていかねばならないので自分でルールを作って守るというようなことだけでは改善が困難となる可能性が高いので、信頼できる人に相談して助けてもらうのがよいですね。
このように借金生活を作った原因にはそれを引き起こす根本原因があり、それを直さないと借金地獄から抜け出すことは困難です。たとえ、一時的に状況が改善しても根本的な改善がないとまた再発して、さらなる深みにはまっていくこともあるでしょう。一時的な対策だけでなく根本原因の解消に目を向けるようにしてほしいものですね。
借金地獄に落ちるメカニズム
借金地獄へ落ちる最も直接的な原因はクレジットカードやカードローンの利用のし過ぎでその債務が返済できないほどになってしまうことです。そして、そのよう状態をつくる原因となるのが、無計画な遊び・ショッピングやギャンブル依存などの原因です。さらにそれらの事象を引き起こす本人の消費体質や性格が根本原因となっているわけです。
借金地獄に落ちないためには根本原因を含めたすべての原因を改善することが望ましいですが、時間的にも技術的にも容易ではないでしょう。そのため、できることから、できやすいことから始めるべきです。特に上流の直接的原因となっているクレジットカードなどの過度の利用をまず止めるべきでしょう。
借金地獄からの脱出のための前提
借金地獄から脱出するためにはそのためのきっかけが必要です。ここではそのきっかけや前提となることを確認していきましょう。借金で首が回らないというような生活に陥って普通の労働による収入ではもはや返済が不可能な状態になってしまえば、当人だけの力ではその状態から抜け出すことは困難です。
家族、親しい人への相談
借金についての相談なので誰にでも話すというわけにはいかないですね。そうすると自ずと家族や親しい友人などが相談相手となるでしょう。それでも話しにくい相談しにくいと思うかもしれませんが覚悟して相談するべきです。一人で悩んでいても解決できないのでとにかく早めに話すことが重要です。
その際に注意しなくてはならない点は、いきなり借金の申し入れをしないことです。これでは相談ではなく単なる借金のお願いになってしまい、相手は困惑するか、或いは迷惑に思ってしまうことになりかねません。そのため、まずは借金の状況を説明し通常の手段では返済が困難であることを伝える必要があります。
その上で、借金を返済していく方法やお金を借りられる調達先を教えてもらえるように相談するのです。そして、最後にその相談相手に借入れを申し入れするのがよいでしょう。相談相手からお金を借りようとする場合、そのお金で借金全体がどのように軽減され、順調に減らせられるか、借りたお金をいつどのように返せるかの案を示すことが重要となるでしょう。
単に困っているからお金を貸してくれ、という依頼ではいくら家族や親しい間柄の友人でも信頼しにくいはずです。当人が借金を真剣に減らしたい、解消したいという思いを示めさないと、相談相手も真剣に考えてくれたり協力してくれたりしないので、不十分であっても自分なりの解決案や借金の返済方法を考え伝えるようするべきではないでしょうか。
相談に利用したい機関
家族や知人などに相談してもお金が借りられず、また別の解決策をみいだせないこともあるでしょう。そうなると八方ふさがりの状態といえるかもしれませんが、こうした借金の問題に対してアドバイスをしてくれるところがあるのです。法的な手続きを含めた解決策などを助言してくれることもあるので検討してみてはどうでしょうか。
●借金問題の相談先
相談先 | 相談内容や対応内容 |
---|---|
財務局 | 多重債務者への相談 |
日本クレジットカウンセリング協会 | クレジットやカードローンにより多重債務となった人へのカウンセリングを実施。電話相談やカウンセリングは無料。無料で任意整理と家計管理の改善の支援も行う |
日本司法支援センター(法テラス) | 借金、離婚、相続などの法的トラブルの無料法律相談。電話での相談も実施 |
日本貸金業協会 | 貸金業者からの借入れや返済に関する相談。債務整理の方法などのアドバイスや情報提供を実施。カウンセリングや家計管理の支援も行う |
消費者センター | 多重債務者への相談 |
弁護士会法律相談センター | 一般の相談料は30分で5,000円(税抜) サラ金相談については30分以内無料 |
相談での注意点
相談相手を誰にするかで相談による効果にも違いがでるでしょう。相談により借金問題が一気に解決に向かうこともあれば、逆に解決するどころか余計なトラブルを抱え込むこともあるのです。そのため相談での注意点を2つ紹介しておきましょう。
○勤め先の同僚などへの相談
相談相手を勤め先の同僚や上司にする場合は信頼できる相手かどうかをよく考えて相談したほうがよいでしょう。相談相手によっては自分の借金の状態を他の同僚や会社の上層部に伝えることも十分考えられ、社内で噂になったりトップで問題視されたりというようなことになりかねません。
相談する相手は借金のことを口外せず何らかの解決策を提示してくれそう人にしなければ、借金の返済以外のことで悩むことになるかもしれないのです。口の堅い信頼できる人を選びたいものですね。
○法律の専門家への相談
借金問題が行き詰ると法的な手続きによって借金を清算しなくてはならないケースもでてくるでしょう。その場合に頼りになるのが弁護士や司法書士などの法律の専門家です。先に取り上げた相談先でも法的な整理の相談に応じてくれるところがありますが、ケースによっては費用がかかることもあるので最初に確認しておいたほうがよいでしょう。
また、無料相談でもどこまでの範囲が無料なのかも確認するべきです。そして、実際に法的な債務整理をする場合にどの程度の費用がかかるかも聞いておかねばなりません。良心的な費用で債務整理を進めてくれるところも多いでしょうが、借金で苦しんでいる者にとっては負担の大きな費用となることもあり得るので注意したいですね。
最初の無料相談をしてもらったからといってそのまま費用を確認せずに手続きを任せると損することもあるので、他の専門家の費用とも比較して検討することも重要ではないでしょうか。
返済による借金地獄からの脱出
苦しいながらも毎月の返済を行い厳しい借金状態から抜け出していくのがベストです。しかし、容易なことではなく綿密な計画と実行が要求されるでしょう。ここでは自助努力によってどのように返済していけるかという点を紹介します。借金地獄からの脱出のための返済計画の立て方、利用できるローンや公的な貸付制度の利用などを確認していきましょう。
実行可能な返済計画を立てる
クレジットやカードローンなどで多重債務となっている場合、何をどのように返せばよいかがわからなくなってしまいがちですが、焦らず冷静に計画を立て進めていきましょう。返済のポイントは借金の負担と毎月の返済額のバランスを生活が維持できる程度に保つことにあります。
つまり、最大限の収入から最低限の生活維持費を引いた額(最大返済可能額)で返済して借金の総額(利息をふくめた)を毎月減らせることができれば多少時間がかかっても借金地獄から抜け出せるでしょう。もしそれが不可能なら新たに収入を増やすか、借金の一部を何らかの方法で削減するしかありません。
借金の一部を減らす方法としては、親兄弟などから無利息でお金を借りる、公的な貸付制度が利用できるなら低利で借りる、消費者ローンなどのおまとめローンで少しでも低い金利で借りる、という方法によりその時点で最も負担の大きい借金の返済に充てるのがよいでしょう。
つまり、負担の少ない借金により現在の負担の大きい借金を少なくして毎月の返済を楽にしていくわけです。これができれば後は最大返済可能額を各借金に分配して返済するだけですが、何にどれだけ配分するかは金利と毎月の利息の大きさから判断してその負担の大きい借金から優先して多く振り分けていきましょう。
もちろんすべての借金には最低限の返済額を支払う必要がありますが、毎月の利息が多いものをより多く返済していかないと借金の総額は減少しません。金利にも注意が必要ですが、毎月一定時期に各借金の総額と利息を確認し利息の多いものを多めに返せるように計画を立てましょう。そうすれば債務整理なしで完済していくことも夢ではないでしょうね。
おまとめローンを活用する
カードローンなどで多重債務を抱えてしまうと利息が利息を生み返済の限界へと突き進んでいくことになりかねません。一刻でも少しでも返済を進めなければなりませんが、対策には手つかずのままで成り行きに任せている方も少なくないようです。
ローンの多重債務を解決するためにはローン会社のおまとめローンをまず利用すべきでしょう。高い金利の複数のローンからより低い金利のローンへ一本化できれば毎月の利息を削減でき、自力で返済できる範囲に改善できるかもしれません。
例えば、3社からの借入額(金利18%)が各100万円ある場合で、それを別の会社のおまとめローンから金利15%で300万円を借りて44回で返済するとします。借り換え前の初期の返済額は約93630円(徐々に減少)で利息負担は約44400円です。後者の借り換え後では初期の返済額は約89050円で利息負担は約36990円となります。
返済額では4580円、利息では7410円を減少させて返済させていくことができ、毎月の返済負担を軽減するとともに全体の利息では195770円ほど削減できるのです。おまとめローンが利用できるかどうかは利用者の状況次第ですが、ダメもとでも検討する必要があるのではないでしょうか。
債務整理で借金地獄から脱出
自助努力でどうしても返済することができなくなれば債務整理を検討する必要が出てきます。生活が借金のために完全に破たんする前に、できれば早めに法律の専門家などに相談して債務整理を進めたほうがよいでしょう。ここではどのような債務整理があるのか、債務整理のメリットやデメリットを紹介することにしましょう。
債務整理の種類
債務整理は任意整理、特定調停、個人再生(民事再生)、と自己破産の4つに分けられ、任意整理は裁判所を通さずに行う私的整理であり、残りの3つは裁判所を通して行う法的整理といわれています。その主な特徴は次のようになっています。
○任意整理
任意整理は文字通り任意で借金を整理していくことを意味しますが具体的には裁判所などの手続きを取らず債務者と債権者の間で債務額や弁済方法を決定し和解することといえます。私的な整理であるため債務者本人が交渉しても有利な条件で和解することが難しく弁護士などの法律の専門家に依頼して交渉をしてもらうのが一般的です。
つまり、借金の相手に対して代理の弁護士などにより話しをしてもらい毎月の返済額や利息を削減して実質的に借金を返せるようにしていくことが任意整理といえるでしょう。そのため今の借金額や毎月の返済額では返すことが困難であるが、それらの額がある程度減少されれば支払えると思える方には適した整理法といえるかもしれません。
○特定調停
特定調停は簡易裁判所を通じて債務を減らしていく整理法で、イメージ的には裁判所を利用した任意整理といった感じの方法です。支払いが不能ではないがこのままでは完全に返済できなくなってしまうような方の経済的な再生を支援するためにつくられた比較的新しい法的整理なのです。
簡易裁判所の調停委員が債権者と債務者の間に入り、債権者に対して借金の額や返済方法の変更などの債務整理案を作成して調整してくれます。特定調停は専門的知識がない方でも申し立てられるため、弁護士や司法書士に依頼するだけの余裕がない方に適した整理法といえるかもしれませんね。
○個人再生(民事再生)
個人再生は返済が困難な債務を抱えている者がその債務の一定額を3年ほどの間で再生計画にしたがって支払えば債務の残額の返済を免除してもらえるという法的整理です。再生計画が最終的に認定されれば、借金の額はその5分の1か100万円のどちらか多いほうに減額してもらうことができるのです。
例えば、現在500万円の債務がある者が3年間で150万円を返済するという再生計画を立てて裁判所が認め、そしてその債務者が実際に計画に従い支払えば残額の350万円の返済が免除されるという整理法なのです。一定の収入はあるものの比較的多額の借金の返済に困っている方に適しているかもしれませんね。
○自己破産
自己破産は、自分の全財産でも債務を返済することができなくなった債務者が裁判所に破産を申し立てて裁判所から債務の返済義務を免除してもらう法的整理です。債務者の高価な財産などはその債務の返済に充てられるので手元に残すことができませんが、一定の範囲の債務を除き大部分免除されるので借金地獄から完全に脱することができるでしょう。
どのように頑張っても返済できる可能性がなく支払い不能な状態に陥っているような方、借金地獄から脱出して借金のない新たな生活を再建したい方などに適している整理法といえるでしょう。
メリット、デメリット
最後に各債務整理のメリットとデメリットを紹介しておきます。何を利用するかは多重債務者の相談窓口や法律の専門家に相談すれば何が自分にとって最適であるかを判断できると思いますが、その相談にあたり予備知識として持っておくと決断もしやすくなるでしょう。一読しておくことをオススメします。
●債務整理のメリットとデメリット
整理名 | メリット | デメリット |
---|---|---|
任意整理 | ・弁護士などに交渉を依頼でき、返済の督促を止めさせることができる ・官報に載ることもなく周囲に知られにくい ・重い金利負担が削減可能 ・職業制限や資格制限がない |
・5年程度は信用情報機関の記録に残りカードローンなどが利用できにくくなる ・法律による強制的な債務整理でないので交渉が不調に終わったり、借金の削減が不十分であったりということもあり得る |
特定調停 | ・重い金利負担が削減可能 ・債権者との合意を選べる ・特定の債権者を除外して特定調停し特定の財産を守ることが可能 ・資格制限や職業制限がない |
・任意整理より手続が煩雑 ・手続きなどに時間がかかり貸金業者からの督促を直ぐにとめにくい ・調停調書の作成後、返済義務を怠ると給料などが差し押さえられやすくなる ・調停委員が債務整理の専門家でない場合など不利な調停になることもあり得る |
個人再生 | ・住宅ローンがあっても自宅を処分せずに済む ・借金が大幅に減額できる(下限は100万円まで) ・自己破産と異なり資格の制限なし ・自己破産と異なりギャンブルや浪費が原因でも手続可能 ・20万円以上の財産を処分せずに済む ・貸金業者の督促を止められる |
・10年以内は信用情報機関の記録に残るのでカードローンなどが利用できにくくなる ・官報に載り周囲にされやすくなる ・手続きが複雑で、手間、時間やコストが多くかかる |
自己破産 | ・借金の免除 ・支払い不能者であれば利用可能 ・貸金業者などの取り立てを止められる |
・10年以内は信用情報機関の記録に残るのでカードローンなどが利用できにくくなる ・原則20万円以上の高価な財産は処分される可能性がある ・一定期間一部の職業につけなくなる ・官報に載り周囲に知られやすくなる |
【参考ページはこちら】
一番得はどれ?大分銀行カードローン比較