カードローン審査の緩い業者ってあるの?

借入中の転職は注意!借金を自転車操業で乗り切る成功例と失敗例

収入だけでは生活がままならなくなり、複数のカードローンを駆使してその場その場を乗り切ることを何と言うか知っていますか?

このような状態になることは事前に避けるべきですが、なってしまった以上はそこから抜け出す工夫もしなければいけません。複数の借り入れをどのようにして完済するか。また、複数の借り入れを駆使できなくなるパターンはどのようなものか。それぞれについて考えてみましょう。

借金の「自転車操業」って何?

借り入れの世界には、タイトルの「自転車操業」のような例え言葉を使って状況を表現しているものがいくつか存在します。最近は聞かなくなった「雪だるま式」というのもそうですね。身近な物に例えているので、どんな状況かはイメージしやすいでしょう。

自転車を漕ぐ様な借り入れ?

「自転車操業」は文字通り、自転車を漕いで前へ進む様子を表しています。ペダルを漕ぐことによって2つの車輪が回って自転車が動くように、2社あるいはそれ以上の借り入れによって、返済や資金繰りをすることを意味しています。

じゃあ、4社から借りたら「自動車操業」なのか?というと、それは使われていません(笑)。「自転車操業」という言葉は、中小零細企業の経営資金を表現するときにも使われていますね。

具体的な自転車操業のパターン

では、具体的にどのような借り方、返し方を自転車操業というのでしょう?基本的なパターンを例にしてみます。

借りているA社へ返済する余裕がなかった

新たにB社から借り入れを行い、A社への返済資金とした
↓翌月…
B社への返済が滞ってしまうので、A社からB社への返済分を借りた
A社への返済もあるので、返済したB社から再度借りてA社への返済に充てた
↓翌月…
またA社から借りてB社への返済を行い、その後B社から借りてA社へ返済した

これの繰り返しで自転車の車輪を両方回すように資金繰りを続けた

単純に説明すると、こんな感じです。実際はこれにお給料などの収入が絡んできますが、自転車操業になっているということは、収入だけでは1ヶ月の生活と返済が成り立っていない状態なのが明らかです。

自転車操業は脱出できるの?

毎月の収入で生活と返済が成り立たなければ、ずっと自転車操業から抜け出せないのでは?と感じた人もいるでしょう。しかし、これを上手く操って見事に返済を成し遂げた例もあるんです。

逆に、予定していた収入が入って来ることなく、車輪を回せなくなってしまう失敗例も多々あることは否定できません。計画通りにすべて上手くいくとは限らないのが世知辛いところでもあります。

歯車が噛み合って成功した例

まずは見事に自転車を完走させた例を2つ紹介しましょう。1つは徹底した金銭管理によって、変わらぬお給料から完済まで持って行ったパターン。もう1つは転職によって収入や待遇が改善され、自転車を漕がなくても返済できたパターンです。

例1:徹底した金銭管理

成田さん(仮名)は、消費者金融2社のカードローンで自転車操業をしていた20代の会社員。毎月のお給料は手取りで12万円ほど。家賃や光熱費、食費などの生活費だけでも8~10万円はなくなってしまうため、返済してはまた借りるを繰り返していました。

そんな状態から脱出するために彼がしたことは、家賃や光熱費といった支払日の決まっている費用を、前日まで借金の返済に回しておき、必要なときになってから借りるという徹底した家計管理でした。

これによって毎月の利息が大幅に節約でき、収入に対する返済の負担が少しずつ軽くなっていきました。預金口座や財布の中で出番を待っていたお金を1日でも長く借入残高の減少に利用する、とても単純な方法。

「家賃や生命保険は口座から引落されるから、そのまま残しておけば安心だ」という考えではなく、「千円でも返せる期間があるのなら返しておく」考えで、地道だけれど確実に借入残高を減らしていった典型的な節約型の見本です。

例2:転職による生活環境の改善

世良さん(仮名)も収入だけでは生活費とカードローンの返済が賄えず、複数のカードローンを使い回して毎月の支払いを乗り切っていた、典型的な自転車操業をしていました。

彼の場合、前職のときに作っていたカードローンがあったことと、居酒屋の店長としてそれなりの人脈があったこと、そして調理師という手に職があったことが幸運を呼び込んだパターンです。

世良さんは48歳のときに大手チェーンの居酒屋から近所で個人経営をしている焼肉店にヘッドハンティングされたために収入が悪化。好条件に釣られて騙された転職をしてしまった人です。

しかし、前職で知り合った鮮魚卸売りをしている知人から、全国展開している大手スーパーの鮮魚担当の職を紹介されて顔パスで採用が決定。収入も福利厚生もバッチリの大企業へ50歳目前にして転職できたという羨ましい経過を辿っています。

「自転車操業と関係ないじゃん!」と思うことなかれ。彼の場合は現状の収入では立ち行かなくなることを早めに察知して、人脈を利用した就職活動(というか、コネですが)が功を奏したパターンです。

今の収入で何とかしたいという方には参考にならない例ですが、少しでも収入面を改善して、自転車操業から抜け出したいと考えるのであれば、前向きな転職活動は有効な手段でしょう。

資金繰りがつかずに失敗した例

成功例とは真逆の、資金繰りがつかずに失敗した例も参考にしてみてはいかがでしょう。こちらも2つのパターンをご紹介します。

例3:返済優先で携帯代を放置

後藤さん(仮名)は、カードローン2社への返済を何とかしようと、携帯電話の料金を滞納させて失敗しました。「別に携帯が無くてもいいや」という安直な発想が、自転車操業すら停止させる発端になるとは思いもせずに…。

彼の場合、携帯電話の「実質0円」を勘違いしたのがいけませんでした。携帯電話の実質0円は、「本体を分割払いで購入する分、通話料や通信料を値引きします」というサービスで、本体そのものが0円な訳ではありません。

携帯電話を購入するときに、いろいろな書類にサインをさせられている筈ですが、後藤さんはそれをよく読むことはしませんでした。その中には「割賦販売の同意書」も含まれていたというのに…。

携帯代を放置することで、通信会社は「分割払いの延滞あり」と信用情報に登録をかけます。この信用情報は、ローン審査でも使われるもので、カードローン契約の見直しの際にも利用されます。

消費者金融のカードローンは、長くても3ヶ月に一度は信用情報を確認し、その契約が適当か見直さなければいけないことになっています。後藤さんはこの事を知らなかったのも災いしました。

結局、カードローンも見直しの際に限度額を0円にするという対応が取られてしまい、借りては返す自転車操業もストップする結果となったわけです。携帯電話の契約について、そしてカードローンの契約見直しについて、後藤さんは余りにも知らなさ過ぎでした。

例4:転職間もなく新規申込みをして…

七戸さん(仮名)は、成功例で紹介した世良さんとは逆に、転職したことがきっかけで自転車操業ができなくなってしまったケースです。彼は、アルバイトから正社員へと転職できた直後に、新規でカードローンをもう1枚作ろうとしたことが引き金となりました。

転職直後は、多くのカードローン審査でマイナスのイメージを与えます。それは、「安定かつ継続した収入を証明できるまでに至っていない」という理由が大きいと言われています。

既に複数の会社とキャッシング契約をし、自転車操業でアルバイト生活をしていた七戸さんですが、やっと正社員になれたことをきっかけとして、もう1枚カードローンが作れたら生活も楽になると考えたのが間違いの元でした。

新規の申し込みは、審査の合否に関係なく、信用情報に登録されます。その際、勤務先などの情報も一緒に。先に挙げた後藤さんと同様、契約見直しの時に勤務先が変わっていることが判明し、やはり限度額を削られてTHE・ENDになってしまいました。

転職してより安定した収入を得られるところまでは良かったのですが、新規申し込みのタイミングを見誤ったことと、信用情報への登録、そして、契約の見直しについての知識がなかったことが七戸さんの誤算でした。

自転車操業で不可欠なものとは?

成功例と失敗例を2つずつご紹介しましたが、新たに得られた知識はあったでしょうか。最後に4つの例や基本的な事柄をまとめて、「自転車操業をする必要があるときに不可欠なものは何か」を考えてみることにしましょう。

転職のメリットとリスク

転職によって収入面が向上し、生活に余裕ができることは非常に良いことです。その上で自転車を上手く扱えれば、完済も夢ではなくなるでしょう。しかし、一方では転職による生活(収入)の不安定さを憂慮されることにもなりかねないことを理解しておかなければいけません。
(⇒転職まもない人でもカードローン利用できる?

ローン以外の返済も滞らせない

携帯電話を例にしましたが、クレジットカードの分割払いなど、信用情報に関わる支払いは絶対に延滞しないように心がけなければいけません。キャッシングも分割払いのショッピングも、「借金」という括りでは同一のジャンルに属します。

それらは全て「信用情報」として業界全体で共有する資料となるので、決して甘い考えで滞納をするようなことはしてはいけません。最悪の場合、全てのカードローンで限度額を没収される危険もあります。

徐々にペダルを軽くすること

自転車操業で最も大切なのは、徐々にでも元本を減らし続けていくことです。いつまでも限度額一杯の借り入れを続けていては、自転車を漕ぐ力も尽きてしまうでしょう。そうなる前に、少しでもペダルが軽くなる(元本を減らして支払いを楽にする)工夫と努力は絶対必要条件です。

【参考ページはこちら】
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